輸液計算ファイル
ファイルの概要
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このファイルは、輸液や経口栄養などの電解質量・熱量などを計算する表計算ファイルです。
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太田垣昌志さんの「カロリー計子輸液処方版」を参考に作成しました。
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上記ファイルとの主な変更点は以下の通りです
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「頻用薬リスト」を作成した
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文字入力で輸液一覧が表示されるようにした
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「ボトル混合投与」欄を作った
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体重換算機能を作った
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アミノ酸分画、ビタミン、微量元素、浸透圧、電解質のグラム表示などの新たな項目を作った
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輸液一覧の多くは「輸液製剤協議会」の
「輸液製剤の組成一覧表」を元にしています。
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一部は添付文書やインタビューフォームを参照しました。
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本ファイルのトラブルによる損害は補償できませんが、今後のために報告してくれると助かります。
使用方法
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「単剤投与」と「ボトル混合投与」
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「単剤投与」は単純に輸液を足し合わせた計算を行います。
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「ボトル混合投与」 は混合した輸液を一部だけ使うときに使用します。
色々と混合した輸液を一定速度で持続点滴して、翌日に残りを廃棄するなどの場合にお使い下さい。
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輸液の選択
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輸液の選択方法は3種類あります
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頻用薬リスト
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「輸液種類」「製品名」がともに空欄の状態で「製品名」をダブルクリックすると、プルダウンリストに頻用薬リストが表示されます。
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頻用薬リストは適宜修正できます。
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文字入力
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「製品名」に文字を入れると、プルダウンリストにその文字を含む輸液一覧が表示されます。
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製品名は表記の揺らぎにも多少対応しました。「ぐるこーす」「せいしょく」「しお」でも、それらしい製剤が表示されます。
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輸液種類リスト
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「輸液種類」を選択し「製品名」が空欄の状態で「製品名」をダブルクリックすると、プルダウンリストに輸液種類ごとのリストが表示されます。
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また、「製品名」に製品名のフルネームが入った上で (1度製剤を選択した上で) ダブルクリックすると、プルダウンに類似薬(輸液種類ごとのリスト)が表示されます。
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リストが上手く表示されないときは、入力したい「製品名」欄をダブルクリックしてみて下さい。
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「セル選択」の下に、現在選択している (とエクセルに認識されている) セル番地が表示されています。
操作がうまくいかないとき、確認して下さい。
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投与量の設定
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「ボトル混合投与」に入力したときは、投与量を入力して下さい。
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デフォルトで、全量投与時を設定しています。
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投与量を1日投与量にすれば、その日の投与量となります。
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投与量を1000(ml)にすれば、輸液の濃度となります。
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投与量を流速 (ml/h) にして体重を入力すれば、GIR (ブドウ糖投与速度、mg/kg/min) が求まります。
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浸透圧表示
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浸透圧表示を「生食比」と「mEq/L」で切り替えられます。
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浸透圧は、「輸液製剤の組成一覧表」や添付文書を参照しています。
電解質量から計算した浸透圧と一致していないことがあります。
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体重換算
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NICUなどで行う、体重当たりの投与量の計算にも対応しています。
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「体重換算」の下に体重を数値のみで入力して下さい。
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入力が200以上の時はグラム、200未満の時はkgとして計算します。
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電解質表示
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電解質表示を、mEqとmgで切り替えられます。
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頻用薬リスト
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右側の頻用薬リストは、自由に変更できます。
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「2. 輸液の選択」 での(2)の方法を使って製品名を入力して下さい
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ファイルの修正について
- 新たな点滴や栄養剤などを入れたいときは、「検索語句」シートや「輸液一覧表」シートを頑張って修正して下さい。
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輸液の追加
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「輸液一覧表」シートを変更して下さい。
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基本的に、灰色部分(図での16行目)を右クリックして1行挿入して、必要内容を各々書いていけば大丈夫です。
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「輸液一覧表」の「製品名」(B列)に任意の製剤名を入れて「一単位」(1袋あたりの量や1Lなど)や各電解質等のデータを入力して下さい。これが「一単位」あたりの量となります。
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「製品名」セルの「名前」が「輸液種類」となっていることを確認して下さい。輸液種類リスト輸液を選択するときに使います。
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「製品名」の左隣に「輸液種類」が書かれていることを確認して下さい。製品名のフルネームが入った上で類似薬を選択するときに使います。
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検索語句の追加
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「製品名」(A列)には、「輸液一覧表」の「製品名」をそのまま入れて下さい。
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B列からG列にかけて、検索させたいキーワードを入れて下さい。
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「Score](I列)の小さい順にリストで表示されます。
- 「入力欄」を編集するときは、 「シート保護の解除」を行って下さい。
「シートの保護」に戻す際に「ロックされたセル範囲の選択」「ロックされていないセル範囲の選択」に加えて「オブジェクトの編集」にもチェックを入れて下さい
その他
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再配布、改変は自由です。連絡も不要です。
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ご意見・ご指摘はincus_アットマークhotmail.comにお願いいたします。
変更履歴
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2018年12月4日 公開開始
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2020年10月25日 エレメンミックの量が1000倍異なっていたのを修正
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2021年5月3日 高カロリー輸液などのリン量が10倍になっていたのを修正。GIR(ブドウ糖投与速度)も算出できるようにした。
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2022年3月26日 ヴィーンDなどの陰イオンがLactateになっていたのでAcetateに直した。生理食塩水の浸透圧を308mEq/Lから285mEq/Lに変更した。数値を入れればすぐに体重換算できるようにした。経管栄養などで2価イオンの量が1/2になっていたので直した
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2022年5月28日 体重を入力したときのみ体重換算を行うようにした。栄養剤の追加。
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2024年11月8日 ビーフリード、パレプラスのビタミンB1量を入力